ruby-trunkコンパイルエラー対策

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ruby-trunkのコンパイルが1週間くらい出来なくて悶々としていたけど、昨日色々いじっていてようやく解決した。

コンパイルエラーになっていたのはdbm.soを作る所。そこで_gdbm_versionが見つからないと言われる。

さて、configureではちゃんとgdbm.libの_gdbm_versionを見つけられているのになんでだろうと思っていた。

結論は、ヘッダーの以下の記述が抜けていたのが問題だった。

#if defined(_WIN32) && !defined(GDBM_STATIC)
# if defined(BUILDING_DLL)
#  define GDBM_EXTERN extern __declspec(dllexport)
# else
#  define GDBM_EXTERN extern __declspec(dllimport)
# endif
#else
# define GDBM_EXTERN extern
#endif

これは、gdbm.dllを作るときのヘッダー gdbm.h にはあるけど、rubyのdbm.soを作るときにインクルードするヘッダ(ndbm.h)には含まれないもの。かと言って、両方インクルードするとdatumという構造体がgdbm.hにもndbm.hにも入っているのでエラーでこけてしまう。

というわけで、ndbm.hのtypeded struct {} datum; をコメントアウトして、そこに #include “gdbm.h” を入れたら無事コンパイルが通った。

なんともややこしい。

Ruby-1.9.2-p274

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ちょっと前にTcl側のファイルをいじらないとRuby-1.9.2-p180のRuby/tkのコンパイルが通らなかったことがあったけど、svnから持ってきた1.9.2系の最新版では問題なくコンパイルでた。

> svn co http://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/branches/ruby_1_9_2 ruby_1_9_2

でソースを引っ張ってきてあとはいつもどおり。

ただ、bisonとsedを使っているようで、gnuwin32から持ってきてパスを通す必要あり。

ついでにtrunk(1.9.3dev)もビルドできることを確認したけど、メインで使うにはちょっと怖いかな。しばらくは、1.9.2系を使い続けることにする。

rubyでxlsにコピペ

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とある理由でCSVからエクセルにデータを貼り付けるのに、CSVファイルがたくさんあって面倒なので、RubyでCSVをひらいてカンマ区切りの処理をして、win32oleで開いたエクセルのセルに1個ずつ貼りつけたところ、泣きそうなくらい遅くて悲しかったので、もっといい方法が無いか少し調べてみた。で、ここに辿りついて参考にさせていただいた。

結論的には、クリップボード経由で一括貼付けするのが超高速。
↓使ったコード。100×100=10000セルに値を貼り付けるだけ。

require 'win32ole'
require 'win32/clipboard'
# include Win32 # なくても動く?

require 'benchmark'

def getAbsolutePath filename
  fso = WIN32OLE.new('Scripting.FileSystemObject')
  return fso.GetAbsolutePathName(filename)
end
filename = getAbsolutePath("test.xls")

xl = WIN32OLE.new('Excel.Application')

book = xl.Workbooks.Open(filename)
xl.Visible = true

x=[]
1.upto(100) {|r|
  x[r-1] = []
  1.upto(100) {|c|
    x[r-1] << r*c
  }
}

begin

  book.Worksheets("sheet1").select
  puts Benchmark::CAPTION
  puts Benchmark.measure{
    Win32::Clipboard.set_data((x.map{|a| a.join("\t")}.join("\r\n")))
    book.Worksheets("sheet1").paste('Destination' => book.Worksheets("sheet1").Range("A1"))
    Win32::Clipboard.empty
  }

  book.Worksheets("sheet2").select
  puts Benchmark::CAPTION
  puts Benchmark.measure{
    1.upto(100) {|r|
      1.upto(100) {|c|
        book.Worksheets("sheet2").Cells(r,c).Value = x[r-1][c-1]
      }
    }
  }

ensure
  book.Save
  book.Close
  xl.Quit
end

これを実行した結果が↓。

C:\work\hoge\win32ole_xls>ruby test_xls.rb
 user     system      total        real
 0.000000   0.000000   0.000000 (  0.053707)
 user     system      total        real
 2.969000   1.906000   4.875000 ( 36.125617)

はじめはクリップボード経由、次はセル一つ一つコピー。realのところの秒数が体感速度と思うけど、クリップボード経由はほんの一瞬。セル一つ一つは30秒くらい。クリップボード経由のほうがはるかに速い。

ExcelのAPIを呼ぶ毎のオーバーヘッドがすごいのだろうか。

余談
win32/clipboardを使えるようにしたときのメモ。こちらもかなり簡単。VC++の環境設定がされたコマンドプロンプトで↓を実行するだけ。

> gem install win32-clipboard

 

ruby-1.9.2-p180のext/tk

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いつだかにActiveTclを8.5.9にアップデートしてからRuby-1.9.2-p180をビルドし直したらext/tkのコンパイルに失敗していたことに最近気づいた。

昨日の夜からいろいろ調べたら、どうやら要因が2個あるっぽいことがわかった。

一つ目は、ActiveTcl側の変更でextconf.rb でのライブラリチェックに失敗していたこと。二つ目は、同じActiveTcl側の変更でVC++2010のヘッダーでdefineの競合がおきていたこと。

どちらも、C:\Tcl\lib\tclConfig.sh にある「-Dintptr_t=int -Duintptr_t=unsigned\ int」が悪さをしているよう。そういう意味では根本は1つか。

一つ目の方は、ここのパッチをあてる。ただし、そのままでは通らないので少し修正必要。要は途中に半角スペースのある「-Duintptr_t=unsigned\ int」をそのままコマンドラインオプションで指定するのではなくヘッダーファイルで指定するようにする変更。

2つ目の方は、c:\Program Files\Microsoft Visual Studio 10.0\VC\include\crtdefs.hの以下の部分。

#ifndef _INTPTR_T_DEFINED
#ifdef  _WIN64
typedef __int64             intptr_t;
#else
typedef _W64 int            intptr_t;
#endif
#define _INTPTR_T_DEFINED
#endif

#ifndef _UINTPTR_T_DEFINED
#ifdef  _WIN64
typedef unsigned __int64    uintptr_t;
#else
typedef _W64 unsigned int   uintptr_t;
#endif
#define _UINTPTR_T_DEFINED
#endif

さっきの-Dで定義済みだとtypedefで同じ名前の型を定義することになってしまうので、とりあえずtclConfig.shに「-D_INTPTR_T_DEFINED=1 -D_UINTPTR_T=1」を追加。

これで無事コンパイルが通った。めでたしめでたし。